剣道の小手の打ち方の基本と練習で気を付けるべきこと

剣道で一番決まりやすい小手。
試合では決まりやすいのですが、実は一番難しいとも言われます。
そこで、小手の打ち方の基本や、練習の注意点などをご紹介します。

試合で勝つためには、練習の時にも意識して行うことです。コツを押さえてどう動くべきか考えてみましょう。

スポンサーリンク

関連のおすすめ記事

剣道防具の基本的なしまい方や簡単なしまい方、注意点を解説

剣道の防具が上手く袋に入らないと、しまい方に困る方も多いようです。きれいにしまうことで、使う時に...

剣道の小手面の足さばきとは?ポイントやコツを紹介します

剣道の小手面は足さばきで決まると言いますがどのように打てばいいのでしょうか?足さばきのコツやポイント...

剣道の防具の付け方の基本【初心者向け装着の手順とコツ】

剣道を始めたばかりの方にとっては、防具をつけるだけでも一苦労です。多くの防具が必要なので、始めのうち...

スポンサーリンク

剣道の小手の基本的な打ち方

剣道の打ち方で小手は欠かせません。
面打ちは最も華やかで有効な打ちですが、面打ちしかできないのでは攻撃の幅が広がりません。小手打ちもマスターすると圧倒的に一本を取りやすくなります。

小手打ちは相手の右手を打ちます

そのため真正面にある面打ちとは異なり竹刀を斜めにして打ちたくなりがちですが、小手も面打ちと同様に真上から振り下ろします。

小手は相手の右手を打つので向き合った時に真正面には存在しないように思われますが、竹刀を身体の正面で握るので思っている以上に正面に存在します。

竹刀を曲げて振り上げたり振り下ろすとそれだけ時間もかかり振りも不安定になってしまいます。

面打ちと同様に真っ直ぐと振り上げて真っ直ぐと振り下ろす事を念頭におき練習しましょう。

竹刀の振りかぶりは面打ちよりも少なく、竹刀が当たるまでの時間を短縮します

一本をとるためには大きく振りかぶり小手を決めたいもの。

ですが、実際には相手が竹刀を振り上げる隙に小手を取る出端小手が決まりやすいものです。

出端小手では大きく振りかぶっていると時間がかかり決まりません。振りかぶりを小さくして素早く決めることが重要です。

小手を打つ際には相手の右足に向かって自分の右足を踏み込むようにすると調度良い位置に竹刀を振り下ろすことができます。

剣道の小手の打ち方で注意するのは腕を伸ばすこと

小手は手なので、面の頭の部分よりも自分に近い位置にあります。それでも意外と離れているものです。

小手は腕を伸ばして打ち込みましょう

腕が曲がっているとそれだけ相手との距離が遠くなってしまいます。

腕を伸ばすだけで攻撃範囲が広くなるのです。

折角の小手打ちが相手に届かずに空振りすると相手に絶好の攻撃の隙を与えてしまうので、小手を打ち込むからにはしっかりと当たるように右足を踏み込みながら腕を伸ばして打ち込みましょう。

普段から遠くに打ち込むようにイメージして竹刀を振る練習をするとよいでしょう。

剣道の試合で決まりやすい打ち方は小手

小手打ちはいくつかの種類があります。

  • 相手の竹刀を払い除けて打つ「払い小手」
  • 相手と相対していて身体を引く時に打つ「引き小手」
  • 相手が打ち込もうとして竹刀を上げる瞬間にできる隙に小手を打ち込む「出端小手」

このなかで出端小手が最も決めやすい小手でしょう。

出端小手は「出小手」と呼ばれる事もあります。

剣道の試合では必ず相手が攻撃をしかけてくる瞬間が生じます

守備から攻撃に転じる瞬間は守備が疎かになるものです。その瞬間をとらえて打つのが出端小手であり、最も狙いやすい小手なのです。

反対に言うと自分も攻撃を仕掛ける瞬間に出端小手を決められないように注意する必要があります。

攻めてから小手を打つ打ち方

相手に小手を打つと言っても容易ではありません。

相手も自分と同様に守り、攻めることを考えています。

お互いに向き合っている状態でいきなり小手を打ってもまず決まらないでしょう。

小手を決めるには、まずは攻めて相手に隙を作らせる必要があります

その為には面打ち、銅打ちもしっかりと練習しておき、様々な攻撃手段を繰り広げて相手を攻めます。そのなかで相手に隙ができる瞬間を逃さずに小手を打ちこむのです。
守りから攻撃に転じるときの動きを素早くして強く打ち込み、相手に危機感を感じさせることができると隙が出来やすくなります。人間は早い動作と大きな声で攻められると恐れを感じるものです。

気合を入れて大きな声と動きで相手を圧倒できるように訓練しましょう。

小手で相手の動きを確認

試合でいきなり小手をしてすぐに決まることはまず無いでしょう。

小手の基本的な打ち方

まずは小手を繰り出して相手の様子を伺います。

小手を打つ動作をされると無意識に手をかばおうとして手が上がってしまう場合があります。そういった相手の場合には、手が上がった瞬間に小手を打つのが有効です。

小手をして相手の手が上がった瞬間に大きく踏み込んで小手を決めましょう。

小手を打ちこまれそうになったら竹刀を握る手元を顔の位置辺りまで上げて竹刀を横にして防御する相手の場合

このような姿勢では胴を狙うと良いのですが、この姿勢になる瞬間に小手を打つのも有効です。

小手を繰り出してその防御で相手が竹刀を上げる瞬間に隙ができた瞬間に小手を打つのです

大きな動作は隙も沢山できやすいものです。

このように大きな動作で相対してくる相手では、その動作に惑わされたり圧倒されることなく相手をじっくりと観察して隙を見つける事が大切です。

冷静な観察眼が勝利の道へとつながります。

小手を繰り出したら攻撃開始というようにどんどんと攻め打ってくる相手の場合

冷静に相手の隙を狙うのが大事とはいえ、やはりどんどんと攻めてくる相手というのは手ごわいものです。気迫のある攻めを受けると気弱になり冷静に隙を狙うこともできなくなってしまう場合がありますが、それでは相手の思うつぼです。

攻めるという事は相手に動きがある状態なので、隙も多くなっています。
一旦攻めが落ち着いた時に呼吸を整えて、次に相手が竹刀を振り上げる瞬間を狙いましょう。

そのためには相手の攻めに圧倒されている振りをするのも有効です。完全に攻めされて萎縮しているような振りをして相手が次に打ち込もうとする瞬間を見定めるのです。

剣道は技術を磨くとともに戦略を練ることも重要なスポーツです。

心技一体となった時に勝利を掴みとる事ができるでしょう。